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2012年1月31日火曜日

同じメールを一斉送信できる無料メーラー「Mail Distributor」のご紹介

 メールマガジンなどではよくあるのですが、同じメールを一斉送信してきた際に、送信先としてTO、CCに指定されたメールアドレスには自分のメールアドレスが入っていて、本文の1行目には「●● ●● 様」のように自分の名前が入っている場合があります。こうしたメールを送信しようと思うと、通常のメーラーでは以下のような問題が生じます。
  • 1件1件入力すれば送信可能ですが、かなり大変な作業になります。
  • BCCにメールアドレスをすべてを入力して送信すると、TOや本文内に個別に相手のメールアドレスや名前を表示できません。
そこでご紹介したいのが、同報メール配信ソフト「Mail Distributor」です。


このメーラーを使えば、同じ内容のメールを送信先に個別に内容を指定して送信することができます。まず、ソフトウェア自体の基本的な設定方法です。
  1. ソフトウェアをダウンロードし、パソコンにインストールします。
  2. Mail Distributorを起動し、[設定]→[環境設定]を選択します。
  3. [SMTP設定1]に必要項目を入力していきます(必要に応じて[SMTP設定2]を入力します)
続いて、メールの本文を作成していきます。
  1. [ファイル]→[新規メール作成]を選択します。
  2. ドキュメントファイル名を設定します(この項目は後でも変更可能です)。
  3. 右のテキスト入力欄に通常のメールと同様に件名と本文を打ち込んでいきます。添付ファイルがあれば、ファイルを指定します。
  4. 本文宙に個別に指定したい内容があれば、ツールバーに表示されている画像をクリックします。すると、<%Name%>(「名前」を指定した場合)のような記号が表示されます。この部分が次に説明するアドレス帳に書き込んだ内容が個別に表示されるようになります。

最後に送信先の一覧と個別の内容を作成していきます。
  1. [アドレス帳]→[アドレス帳の編集]→[ファイル]→[新規アドレス帳の作成]を選択します。
  2. アドレス帳の名前を設定します(この項目は後でも変更可能です)。
  3. e-mail、Name、Zip Code、Prefecture、Address、Tel、Birthday、Occupationの8項目は初めから用意されており、これは先ほどのツールバーで指定できる内容です。これら以外に個別に指定する項目があれば、[データの編集]→[新規項目(列)の追加]を選択し、項目を増やすことができます。
  4. 必要な情報を入力していきます。CSVファイルからのインポートも可能です。
  5. 最後に左のツリーから送信先となるアドレス帳を選択肢、OKを押します。

ここまで設定できれば、元の本文編集画面に戻ると、右手の送信リストで送信先の選択・解除をすることができるようになっています。ここで最後の調整をして、[実行]→[メールの送信]を押せば、順次送信されます。

 また、例えば、同じ相手が複数のメールアドレス(パソコン用と携帯電話用など)を持っていたときに、同じ内容のメールを個別に送信せずに、TOに相手のメールアドレスをすべて表示して送ることも可能です。その場合、e-mailの入力時に「abc@def.com; abc@def.jp」などのようにメールアドレスの間に半角セミコロン「;」を入力することで可能となります。

 このソフトは企業や学校などのセミナーや行事の案内、また会員向けの情報配信をしている団体(NPO法人や学会など)、個人用としてもメールアドレスの変更のお知らせや季節のあいさつメールなどに大変便利なソフトウェアです。フリーソフトとして公開されていますので、誰でも利用することができます。

 ただし、連続してのメール配信となるので、受信するメールサーバによってはすべてがうまく送信されるわけではないので、その点注意が必要です。また、迷惑メールやスパムメールなどには絶対に活用しないでください。せっかく便利なソフトウェアを善意で開発・公開してくださっていますので、利用者側のモラルも大切です。

<参考URL>
同報メール配信ソフト Mail Distributor
http://www.woodensoldier.info/soft/md.htm